今回は kangaroo2 を使用してジオメトリに風荷重を加える方法について書いていきます。基本的な内容になっておりますので、kangaroo2 を触ってみたいと思っている方など是非ご参考にしてください。kangaroo2 は
インストールできます。メジャーバージョンが 2.0 以降のものが kangaroo2 になります。2.0 以降のものをインストールしてから始めてみてください。こちらのチュートリアルは動画化しております、動画の方がよい方は以下のリンクからどうぞ!
概要
上画像がプログラムの全体像となっております。各ブロックごとに説明していこうと思います。
荷重を与えるジオメトリを作成
- Rectangle コンポーネントで原点(0,0,0)を中心とした 1 辺 50mm の正方形を作成します。
- Mesh Surface コンポーネントで正方形をメッシュ化します。u,v 方向の要素数はそれぞれ 30 としました。
載荷後に変形を表示させるメッシュを指定
- kangaroo2 の Show コンポーネントを使用し、載荷後の変形を確認したいジオメトリを指定しておきます。今回はメッシュ化した正方形を指定しています。
拘束点を指定
- 拘束点を指定していきます。今回は正方形の外周を拘束していきます。
- MeshEdge コンポーネントでメッシュのエッジを取得します。
- MeshEdge コンポーネントの E1 からは外周部のエッジが取得できますので、Discontinuity コンポーネントで各エッジの端部を取得します。
- Anchor コンポーネントで取得したエッジの端部を指定します。
メッシュエッジに剛性を持たせる
- Edge Length コンポーネントでメッシュのエッジに剛性を持たせます。Length Factor には変形後のエッジの長さ、今回は 1.3 倍、Strength にはエッジの強度を入力します。今回は 10 を入力しています。
鉛直荷重の設定
- Deconstruct Mesh コンポーネントでメッシュの頂点を取得します。
- Load コンポーネントで上向きの荷重を取得した頂点に与えます。
風荷重の設定
- Wind コンポーネントで風荷重の設定をしていきます。メッシュ化した正方形を接続します。
- 風荷重の方向を指定します。今回は X ベクトルを回転させられるようにし、風向きを制御できるようにしています。
solver に接続
- 設定してきたゴールオブジェクトを Entwine コンポーネントでまとめていきます。show コンポーネントだけは演算後取り出しやすいように別の端子で接続しておきます。
- 今回は Bouncy Solver を使用していきます。Entwine コンポーネントでまとめたゴールオブジェクトを接続し、Button コンポーネントと Boolean Toggle コンポーネントを Reset 端子と On 端子に接続します。
- Boolean Toggle コンポーネントを True にして演算を開始します。
演算後のメッシュをサーフェイス化
- List Item コンポーネントで 0 番目の要素を取得し演算後のメッシュを取得します。
- Deconstruct Mesh コンポーネントでメッシュの頂点を取得します。
- Surface from points コンポーネントで取得したメッシュの頂点からサーフェイスを作成します。u カウントには最初に正方形をメッシュ化する際に分割した 30 に 1 を足した数を接続します。
- Custom Preview コンポーネントと Colour Swatch コンポーネントで色付けして完成です。
以上になります。kangaroo2 には他にも色々な機能がありますので、是非チャレンジしてみてください。当ブログでも何記事か書いておりますので是非ご参考ください。